市和歌山あと一歩 明豊に1点差、8強ならず

第93回選抜高校野球大会は大会7日目の26日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で2回戦3試合があり、2年ぶり7回目出場の市和歌山は8強入りを懸け第3試合で明豊(大分)と対戦。2対1で敗れた。先制を許すも粘り強く守り、6回に追い付いたが、終盤にエース・小園健太(3年)が7回に勝ち越し点を献上。打線は6回以降毎回走者を出し粘り強く攻撃したが、好機にあと1本が出なかった。

【2回戦】

明豊 0 0 0 1 0 0 1 0 0 2
市和歌山 0 0 0 0 0 1 0 0 0 1

〔明〕太田、財原―蓑原〔市〕米田、小園―松川▽本塁打=米田(明)▽2塁打=黒木、幸(明)松川(市)

市和歌山は相手の先発左腕・太田に苦しんだが、1点を追う6回裏、1死から1番の河渕巧(3年)が右翼への安打で出塁。続く打者の投ゴロで2塁に進んだ。チーム1の強打者・3番・松川虎生(同)は初球の外角直球を中前に鋭く弾き返し、河渕が俊足を飛ばして生還。中盤で同点に追い付いた。7回は1死1、2塁の好機をつくったが、代わった相手の横手投げ右腕の前に後続が倒れた。9回は先頭打者の平林直(同)が粘った末に死球で出塁。次打者の打席で盗塁を仕掛けたが相手捕手の好送球に阻まれた。後続も三振、遊ゴロに倒れ、追い付くことができなかった。

先発投手は初戦で県岐阜商を4安打完封したエース・小園ではなく、背番号10の右腕・米田天翼(2年)。初回の先頭打者にいきなり2塁打を浴びたが、その後は威力ある直球にフォークやカーブを織り交ぜ、初戦で10点を奪った明豊の強力打線を4回まで1点に抑えた。5回からマウンドに上がった小園は140㌔台の直球に加え、ツーシーム、チェンジアップなどの変化球も駆使して貫禄の投球を披露。7回に2死3塁から相手の代打に変化球を左前に運ばれ、勝ち越しを許した。その後も相手打線に出塁は許したが要所で三振を奪うなど持ち味を発揮し、野手も堅い守りで小園を支え、引き締まった好試合を演出した。


半田真一監督「もう少し点が取れるイメージがあったが、打撃がつながりを欠いた。2人の投手はよく投げてくれた。夏に向け打線を強化していきたい」