英会話教室でクラスター 36日ぶりに認定

和歌山県は1、2日の2日間で、県内の幼児から50代の7人が新型コロナウイルスに感染したと発表した。このうち5人は和歌山市美園町の英会話教室「NOVA和歌山校」の受講生で、同教室関係者の感染は計10人となり、36日ぶり、59例目のクラスター(感染者集団)に認定された。

新規感染者7人の保健所管内別内訳は、和歌山市が5人、海南が1人、橋本が1人。

同教室のクラスター10人は、6月19~27日に教室を利用した受講生7人と講師3人。受講生の内訳は、同市の女児1人、男児2人、女子小学生1人、男子小学生1人、20代専門学校生1人、海南保健所管内の男子小学生1人で、講師は同市の20代男性と50代男性、大阪府で感染が確認された男性となっている。

同教室では、マスクを着用していなかった受講生がいた他、講師は着用していたものの、不織布に比べて飛沫(ひまつ)量の低減効果が小さいウレタン製を使っていた人もおり、換気も十分ではなかったとみられている。

県庁で記者会見した県福祉保健部の野㞍孝子技監は「不十分な対策の中で感染が広がった可能性がある」と述べ、屋内で複数人が密になりやすい状況では、不織布製のマスクを着用するのが望ましいとした。

また、今回のクラスターで、医療機関を受診したのが発症の1週間後だった人がいるなど、最近の感染事例では受診の遅れが目立つとし、改めて早期受診を求め、医療機関には、新型コロナを疑って早期に検査を行うよう呼び掛けた。

県は17~27日に同教室を利用した人を対象に、検査を進めている。

県内の感染者は累計2690人、入院中の患者は24人(うち重症者3人)となっている。発表済みの患者のうち新たに2人が変異株陽性と分かり、変異株の感染者は累計807人となった。

早期受診と感染対策を呼び掛ける野㞍技監

早期受診と感染対策を呼び掛ける野㞍技監