黒江の新たな土産物を 31日まで試験販売
紀州漆器を活用した黒江ブランドの構築協議会は、和歌山市毛見の和歌山マリーナシティ黒潮市場内の特設ブースで31日まで、3事業者による新商品のテスト販売を行っている。個性豊かで活力のある地域づくりを推進・支援する県の「わがまち元気プロジェクト」を活用。担当者の海南商工会議所、野拓哉課長は「県内外や海外に向けて、黒江のPRになれば」と話している。
黒江のまちをPRしようと、同協議会が2019年から取り組んでいるワークショップ参加者の中から、㈱96BOX(クロボックス、黒岩正和代表取締役)、黒江ぬりもの館(瀬戸山江理代表)、池庄漆器店(池原弘貴代表)が、土産物を開発し、このほど商品が完成した。
同市日方の96BOXが販売するのは、和歌山の旅を思い出せるようなデザインの「黒江BONBON(飴)」。丸い缶に宝石のようなカラフルなあめが入っている。「WAKAYAMA TASTE(和歌山味)」をはじめ、備長炭など4シリーズの味を用意。パンダや漆器、黒江のまち並みなどが描かれた16種類のオリジナルデザインが並ぶ。パンダやミカンの柄が人気だという。さらに、黒江に残る方言(黒江ことば)をモチーフにした「黒江Tシャツ&エコバッグ」。やんちゃな子を意味する「どむなら」や、いたずらの「てんご」などが愛らしいイラストと共に描かれている。サイズ、カラー展開が豊富で、親子、祖父母と孫など幅広い世代で楽しむことができる。
明治9年創業、黒江の池庄漆器店は敷島盆(テスト期間中は展示のみ)を制作。黒江で約100年前に「塩地」の木で作られていた敷島盆を復刻したもの。国産材の「栓」を使用し、同店五代目店主の池原代表が、ふき漆を施した。12㌢~24㌢までの5サイズがあり、食材を乗せることも可能で食器として使うことができる。
黒江ぬりもの館が販売するのは、同館人気の佃煮。「黒江で食す。黒江を持ち帰る。黒江を伝える」をテーマに県産の新ショウガ、ちりめん山椒を使い、地場産業の紀州漆器カラーの赤と黒を表現した。
黒ゴマたっぷりで塩昆布の入った「しょうがとおじゃこと黒ごまと。」、熟成の赤山椒が香り高い「しょうがとおじゃこと赤さんしょうと。」の2種類を土産に用意。テスト期間中の来場者の反応や意見を今後の販売活動に生かすという。