伏虎像がGPに ミュージアム干支アワード

全国の美術館や博物館が収蔵する干支(えと)にちなんだ作品の人気投票「ミュージアム干支コレクションアワード2022虎」で、和歌山城(和歌山市)の「伏虎像」がグランプリに選ばれた。

伏虎像は旧花園村出身の工芸作家・角田蘇風の作品。和歌山城が築かれた山の形が伏せた虎の姿に似ており、「虎伏山」と呼ばれることに由来する。戦災で焼失した天守閣の再建を記念し、1959年に寄贈された。

同アワードは、ミュージアム情報サイト「インターネットミュージアム」が15年から続けている企画で、今回は12月14日~1月27日に投票を受け付け、伏虎像は参加93点の中で最多の3424票を獲得した。

投票時には多くのメッセージも寄せられた。「子どもの頃から親しんできた虎」「強くて可愛らしい」「いつも優しい表情で出迎えてくれます」など慣れ親しんだ人たちからの応援の他、コロナ禍の直前に市に引っ越し、親子で不安を抱える中で伏虎像を見た体験から、「今でも伏虎像を見る度に感謝の気持ちが湧き、初心を忘れるなと気持ちを奮い立たせられます」とつづったものなどがあった。

グランプリを記念し、城の敷地に隣接するわかやま歴史館は、伏虎像の写真入り「御城印」を限定2022枚用意。歴史展示室入場者に配布する予定で、配布時期は新型コロナウイルスの感染状況をみて決定する。

同館は「(伏虎像が)大変親しまれている存在であることを再認識いたしました。伏虎像に会いに、何度でも和歌山城へお越しください」とコメントしている。

グランプリに輝いた伏虎像

グランプリに輝いた伏虎像