週末新規1000人超 高齢者施設の感染止まらず
和歌山県は6日、新型コロナウイルスに感染した和歌山市の90代女性が亡くなったと発表し、県内の死者は累計70人となった。5日の新規感染者は552人、6日は452人で、週末の2日で計1004人。新たにクラスター(感染者集団)5件も認定し、入院待機者は3991人となっている。
5日の新規感染者552人の保健所管内別内訳は、和歌山市316人、海南32人、岩出55人、橋本50人、湯浅29人、御坊18人、田辺32人、新宮16人、県外4人。湯浅は過去最多。
新たに認定したクラスターは2件。158例目が橋本市胡麻生のサービス付き高齢者向け住宅「ごもうのいえ」で、入所者7人と職員5人の計12人が感染。159例目が上富田町岩田の生活介護障害者支援施設「南紀あけぼの園・成人棟」で、利用者6人、職員1人が感染した。
6日の新規感染者452人の保健所管内別内訳は、和歌山市221人、海南35人、岩出62人、橋本56人、湯浅9人、御坊26人、田辺27人、新宮15人、県外1人。御坊は過去最多。
新たに認定したクラスターは3件。160例目が海南市北赤坂の五月山こども園で、園児7人が感染。161例目が橋本市高野口町大野の特別養護老人ホーム「さくら苑」で、入所者5人、職員4人が陽性。162例目が和歌山市加納のサービス付き高齢者向け住宅「そうせい松島」で、入所者6人、職員2人が感染した。
発表済みのクラスターは、向井病院関係が1人増の38人、愛徳医療福祉センター関係が3人増の29人、貴志川リハビリテーション病院関係が3人増の29人、健輝苑有田川関係が2人増の23人、若宮シルバーハイム関係が1人増の11人、県立和歌山北高校西校舎関係が1人増の18人、紀和病院関係が2人増の22人、特別養護老人ホーム「熊野川園」関係が2人増の13人、貴志川聖アンナの家関係が6人増の16人、ダイニチ関係が1人増の9人、有料老人ホーム「joy楽園」関係が1人増の16人、ごもうのいえ関係が2人増の14人、南紀あけぼの園・成人棟関係が8人増の15人となった。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が369・2人。保健所管内別では海南369・2人、御坊231・0人、新宮150・6人が過去最多を更新した。
県内の感染者は累計1万4154人、入院者数は397人(うち重症36人)、病床使用率は62・7%。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は、高齢者施設関連のクラスターが続いていることから、感染の持ち込みを防ぐ必要があると改めて強調。「感染した本人が軽く済んでも、(周囲の)抵抗力の弱い人は重症化するリスクがあるという意識を十分持ってほしい」と話した。