ワクチン3回効果 罹患率は未接種の24分の1

和歌山県内の新型コロナウイルス第6波(1月4日~)で、ワクチンを3回接種して感染した人の割合(罹患率)は0・210%、未接種者の24分の1の低さとなり、感染予防効果が高いことが県の調査で分かった。一方、2回、1回接種者の罹患率は3%台で未接種者の約7割にとどまり、接種からの時間経過により効果は弱まっている。

第6波で3月28日までに感染した2万2425人のうち、ワクチン3回接種者は912人(4%)、2回接種者は1万840人(48%)、1回接種者は202人(1%)、未接種者は1万471人(47%)。罹患率は未接種者が5・090%、1回接種者が3・845%、2回接種者が3・613%で、3回接種者が感染する確率は、2回接種者の17分の1程度となっている。

県内のワクチン3回目接種率は7日時点で49・3%。県福祉保健部の野㞍孝子技監は、最近の感染再拡大を受け、「感染者数を減少させ、重症化を防止するためにも、ワクチンの3回接種を推奨する」と述べた。

県内5カ所の病院で採血した人の中から2541人を抽出して行った抗体保有調査では、感染によって数値が上がり、ワクチンの影響は受けないN抗体の陽性率が0・75%で、過去の調査(昨年7月=0・41%、同12月=0・56%)より上昇し、自然感染した人が徐々に増えていることが分かる。

ワクチン接種によって数値が上昇するS抗体の陽性率は77・21%で、昨年12月の56・1%よりも上昇している。

また、3月24日~4月4日に発表した感染者の感染経路の分析によると、2316人のうち経路不明を除いた1103人の内訳で、「家族」が最多の728人(66%)。第4、5波では「家族」は40%程度だったが、感染力の強いオミクロン株の特徴により、接する時間が長い家族内での感染が増加したとみられる。

次いで「職場・学校、保育」が18%、「友人・知人」が11%。第4、5波では20%程度あった「県外」は4%にとどまった。

ワクチン接種回数別の罹患率

ワクチン接種回数別の罹患率