県警が啓発 サイバーセキュリティ月間で
インターネットなどによる犯罪の被害を防ごうと、政府が定める「サイバーセキュリティ月間」(2月1日~3月18日)に合わせて、和歌山県警は初日の1日、和歌山市のJR和歌山駅で広報啓発活動を実施。
県警サイバー防犯ボランティアの委嘱を受けている和歌山コンピュータビジネス専門学校、近畿大学生物理工学部、和歌山大学の学生ら約15人が県警マスコットキャラクターの「きしゅう君」と参加し、駅利用者らにマスクやポケットティッシュなどの啓発グッズを配り、被害防止を呼び掛けた。
中央改札口前では、第18回IPA「ひろげよう情報モラル・セキュリティコンクール」2022(独立行政法人情報処理推進機構主催)の受賞作品であるポスターや標語、4こま漫画など10点をパネル展示。期間中は県庁2階の渡り廊下に展示される。
駅前のわかちか広場の大型モニターでは期間中、和歌山コンピュータビジネス専門学校の学生らが新たに制作したインターネットトラブルに関する啓発動画5本が放映されている。
同校の1年生、上田華蓮さん(19)は「フィッシング詐欺がはやっているので、怪しいメールとか変なメールとかには注意し、実際にメールが来たら無視して、気になるようであれば県警に相談してほしい」と話した。
県警本部生活安全部サイバー犯罪対策課によると、県内のサイバー犯罪に関する相談件数は、昨年2353件で過去最多。フィッシングメールや詐欺行為に勧誘する「迷惑メール関係」が最も多かったという。昨年のサイバー犯罪の取り締まり状況は84件、64人を検挙。前年の検挙件数を7件上回った。
同課の篠田大輝課長補佐は、インターネットは生活になくてはならないものとした上で、「適正な取り締まりはもちろん、インターネットを利用する県民の皆さんにサイバーセキュリティの重要性を知ってもらい、一つでも多く対策を取ってもらえるように啓発活動をしていきたい」と意気込んだ。