ライブで音楽の魅力を ギタリスト今林さん
全国で活躍する名プレーヤーと共演し、その腕を絶賛されている和歌山県紀の川市のギタリスト、今林慶二さん(45)。和歌山を拠点にソロ、バンド、ギター講師として幅広く活動。「生でないと本当の音楽は楽しめない」と著名ミュージシャンをゲストに招き、音楽の魅力や可能性を広げている。27日には和歌山市米屋町の「Live Space Moments」で、関西屈指のベーシストやドラマー、キーボーディストと共演する。
今林さんがギターと出合ったのは小学校6年生の頃。3歳上の兄の影響でエレキギターを始めた。中学2年でバンドを組み、文化祭で初舞台を踏んだ。B'zやX JAPANの曲を演奏。高校生になると洋楽を演奏するようになり、作詞作曲を始めた。
卒業後は大阪の音楽専門学校へ進んだ。バンドを組んでプロを目指し、大阪のライブハウスに出演。東京の音楽事務所から声が掛かったが、バンドでなく今林さん1人だけだった。女性ボーカルを入れた方がいい、サビから始まる曲を作ってなどと言われ「はやりに媚びたくない。自分のやりたいことをしたい」と断った。
ギターのテクニックを極め、歌のない、楽器だけで演奏する曲「インストゥルメンタル」を追求したいと、生まれ育った紀の川市に戻り、エレキギターとエレキベースのデュオや、アコースティックギターのデュオを組むなど活動を続けてきた。2020年9月に発表したオリジナル曲「FLAME」はiTunes Storeのインストゥルメンタル部門で2位を獲得した。
10年ほど前からは、大阪などに行かなくても、和歌山で「本物」の演奏を届けたいと、全国で活躍するプレーヤーと共演するライブを地元で開催。先日は和歌山市で日本の重鎮ベーシスト、水野正敏さんと共演した。「コーヒールンバ」などテンポの速い曲で圧巻のテクニックを披露し、水野さんをして「このスピードでずれずにデュオができるのはあなたしかいない」と言わしめた。
新型コロナの影響でライブハウスが休業となり、厳しい日々もあったが、「配信やSNSとは違い、生で聴く音楽の良さが再認識され始めている」と感じている今林さんは、より一層ライブ活動に力を入れている。
27日のライブでは、数多くのセッション、演奏経験があるベースの西川サトシさん、大手レコード会社に所属するアーティストのサポートや、海外アーティストとの共演も多いキーボードの名倉学さん、力強いビートと目を疑うほどの連打技で活躍するドラムの林俊樹さんと共演。フュージョン、ラテン、ロック、ディズニーのナンバーを華麗なテクニックで届ける。
午後8時開演。料金は4000円(1ドリンク付き)。予約不要。問い合わせはLive Space Moments(℡070・2303・3334)。