中小企業の知財支援 INPITと商工中金協定

中小企業への知的財産に関する支援を強化しようと、独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT、久保浩三理事長)和歌山県地財総合支援窓口(同市本町)と㈱商工組合中央金庫和歌山支店(商工中金、同市十番丁、関根正裕代表取締役)は19日、包括連携協定を締結した。

INPITは中小企業などが抱える経営課題について、知的財産の側面から解決を図る公的機関で、商工中金は同業者組合を通じた中小企業への資金供給を行う金融機関。

県内の中小企業や小規模事業者の知的財産の利活用を促進し、企業価値の向上と産業の振興を図り、地域経済の発展に寄与することを目的に協定の締結が決まった。

今回の協定により両者は、知的財産に関する課題を抱える企業への支援制度の紹介や、中小企業などにおける知的財産権の取得や有効活用に関する助言、支援などが可能になる。

締結式は、同市本町のフォルテワジマ4階小ホールで行われ、INPITの大萩成男事業責任者と、商工中金和歌山支店の高野祥臣支店長が、県商工観光労働部企業政策局産業技術政策課の山﨑領さん立ち会いのもと協定書を交わした。

大萩事業責任者は、「商工中金は、中小企業とのネットワークが強い金融機関。この連携によって、支援がさらに充実していくと思う。今回の連携は重要な一つの通過点」と今回の連携を喜び、高野支店長は「中小企業の課題は今でも多く、解決には連携が必要。これからの時代、中小企業も知的財産に関することを考えていく必要がある。職員も知識を向上させて、お客さまのために取り組んでいきたい」と話した。

協定書を手に(左から)高野支店長、大萩事業責任者

協定書を手に(左から)高野支店長、大萩事業責任者