運転技術を採点 東署と損保会社がコンテスト
ドライバーの交通安全意識の向上を図ろうと、和歌山東署は7月の1カ月間、あいおいニッセイ同和損害保険㈱和歌山支店(和歌山市三木町中ノ丁)との共催で、初の試み「2023わかやま夏の交通安全運動セーフティドライブコンテスト」を開く。
同コンテストは、車両ドライバーの走行データを収集し、スマートフォンアプリと連動させることで、ゲーム感覚で客観的にドライバー自身の運転技術の確認ができるもの。
収集した走行データを活用して急ブレーキの多発地点などの危険箇所を地図で示した「交通安全マップ」などを作成し、地域に還元することで、安心安全で環境にもやさしい車社会づくりに貢献する取り組みとなっている。
コンテストには和歌山市在住の個人または同市所在の法人や団体などに勤務する人が1チーム3人で参加。
参加者が使用する車に最先端の「テレマティクスタグ」と呼ばれる通信機器を装着し、スマートフォンのアプリを連動させると、走行中の急ブレーキや急加速、速度超過などの運転状況が自動的に記録され、1カ月間の走行データが収集される。
満点の100点からスタートし、運転状況に応じて減点。コンテスト終了時の得点で競い、上位3チームが表彰される。
同コンテストの開催式が6月29日、和歌山ビッグ愛(同市手平)で行われ、同署の藤田和義署長から、参加チームを代表して相互タクシー㈱の尾花和彦取締役にテレマティクスタグが手渡された。
同コンテストには112チーム336人をはじめ、個人54人、同市の公用車24台が参加するとし、同支店の久綱二美恵支店長は「運転を通じて地域の交通安全に貢献していただきたい」とあいさつ。藤田署長は「ご自身の運転状況を客観的に確認することで、今後は周りのドライバーのお手本となってほしい」と期待を込めた。
相互タクシーからは約100人の乗務員が参加するとし、尾花取締役は「プロの集団なのでたっぷりの自信と、少しの不安がある」と笑顔。「日頃からミーティングなどで安全運転を強化しているので、楽しみ」と話していた。
同署によると、6月28日現在の同署管内の人身事故は173件(前年比40件増)、死亡者数は4人(同3人増)。いずれも増加していることから、同署交通課の大江澄享(きよたか)課長は「これを機に安全運転を意識してもらい、1件でも事故の減少につながれば」と意気込んだ。