パートナーシップ宣誓制度 知事が検討前向き

LGBTQ(性的少数者)のカップルなどを公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」の導入について、岸本周平知事は22日の定例記者会見の質疑で、前向きに検討する考えを改めて示した。

同制度について岸本知事はこれまで、2月県議会の答弁で「県民皆さんの人権が守られ、一人一人が幸福を追求することができる、そういう和歌山県にしなければならない」と述べるなど、前向きな姿勢を示してきた。この日は、橋本市が同制度に加え、事実婚のカップルなどに対象を拡大する「パートナーシップ・ファミリーシップ宣誓制度」を10月から実施することを受け、改めて県の認識を問われたことに対して答えた。

県はすでに、県の行政サービスなどで事実婚や同性カップルなどを法律婚と同様に扱い、不利益が生じないようにする制度に変更済み。岸本知事はその上で、宣誓制度の発表は他の市町村での取り組みの後押しになるとし、実施に向けて関係者と相談していく考えを述べた。

さらに岸本知事は、憲法13条に規定された基本的人権の尊重の中でも「一番大事なのは幸福追求権だと思っている」と話し、同制度だけでなく、県にまだない障害者差別解消条例の制定、既存の部落差別解消推進条例を強化する改正との3点について、基本的人権を守るための取り組みとして実現に意欲を示した。

質問に答える岸本知事

質問に答える岸本知事