大桑教育文化振興財団 30周年記念式典

公益財団法人大桑教育文化振興財団(大桑弘嗣理事長)の創立30周年を記念した式典が24日、和歌山市湊通丁北のホテルアバローム紀の国で行われ、教育、文化関係者ら約70人が出席。節目を祝い、郷土の文化・芸術・学術のさらなる発展を願った。

同財団は1993年に㈱オークワの創業者、故・大桑勇が「経済的に困っている学生を支援し、地域社会への貢献も行う財団を設立しよう」との思いで創立。大学生への育英奨学金の給付を主に、文化奨励賞、文化活動援助、県指定無形民俗文化財保持団体援助、学校図書の寄贈や教育活動の援助、市町村対抗ジュニア駅伝競走大会をはじめスポーツ活動の援助など幅広い事業を展開。これまでの寄贈と援助の総額は9億8000万円あまり。奨学生は約420人となっている。

大桑理事長は「地域社会の発展を願って人材の育成、文化の向上、スポーツの振興、伝統文化の保持や国際交流の推進に40、50周年を目指し、この財団をさらに発展させていくよう努力していきたい」とあいさつ。

岸本周平知事は「これからも引き続き、子どもたちの夢を育てていただきたい」と祝辞を述べた。

大桑文化奨励賞の受賞者を代表し、同市の洋画家・土井久幸さんが「受賞したことで一つ上のステージまで手を引いていただいた。次はわれわれも手を引く側に回りたい。意思をつないでいくことは文化振興の大きな波につながる。それが財団への恩返しになると思う」と感謝の言葉を述べた。

続いて祝賀会が開かれ、大桑文化奨励賞受賞者の辻本好美さん、千田和美さんによる尺八とピアノ演奏、漫画家いわみせいじさん、落語家桂三歩さんによるアトラクションも披露された。

あいさつする大桑理事長

あいさつする大桑理事長