支え合い大切に 智弁中高文化祭で募金活動
和歌山市冬野の智弁学園和歌山中学・高校の生徒らが運営する募金活動団体「虹色の鉛筆募金」は7日と8日、同校で開かれている文化祭で16回目となる募金活動を行っている。
同団体は、善行を積んで人徳を高めるという同校教義のもと、何か社会貢献したいと2008年、2人の生徒が募金活動を始めたことから発足した。生徒自らが主体となって毎年文化祭で活動し、コロナ禍も工夫して続けてきた。集まったお金は、あしなが育英会などの慈善団体へ送られる。
モットーは「やらない善より、やる偽善」「一人の一億円より一億人の一円」。現在、中学校1年生から高校2年生まで31人が在籍しており、当初は数千円だった募金額も、生徒の熱心な呼びかけで近年は6~7万円が集まるという。
募金活動は同校D棟の廊下で実施。7日には生徒たちに元気よくPR。広報担当で報道機関へのプレスリリースを手掛けた、高校1年生の長谷川弘大さんは「自分が学校生活を送れるのは家族や社会のおかげ。(社会的に)困っている人も自分も同じ人間だし、支え合ってこそ人間なので続けていきたい」と熱心に呼びかけた。
顧問の長谷川祐龍教諭は「生徒がプレスリリースしたいと言ってきた時は、生徒の熱心さに胸が熱くなった。このような助け合いの精神のある生徒たちがいることを広く知ってもらいたい」と話した。
同団体は今後、合同でボランティアを行っている他の学校にも募金活動を呼びかけるなど、県全体での実施を目指している。