健保は増、介護は減 協会けんぽの保険料率

中小企業の従業員などが加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)和歌山支部の2024年度保険料率が決まった。健康保険は現行9・94%を10・00%に引き上げ、介護保険は現行1・82%を1・60%に引き下げる。4月納付分から適用される。

和歌山支部の健康保険料率は全国平均(10・00%)と同じになった。主な要因は、22年度の1人当たり医療費の伸びは全国よりも低かったものの、24年度の医療給付費見込みで前年度を上回るため。

和歌山支部の平均的な被保険者(標準報酬月額30万円)の場合、1年間の健康保険料額は23年度に比べ2160円(労使折半後で1080円)高く、介護保険料額は1年間で7920円(同3960円)安くなる。

協会けんぽの財政状況は、医療費の伸びが賃金の伸びを上回る赤字構造が解消されておらず、団塊の世代が75歳に到達することで後期高齢者支援金が一層増加する見込みであるなど、厳しい状況が今後も続き、和歌山支部は「健康保険料率の見通しは楽観を許さない状況」としている。