過去最大の186億円 岩出市24年度予算案
岩出市は21日、2024年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度比7・5%増の186億8250万円で、2年ぶりの増加。過去最大の予算規模となった。「『健全財政の堅持』に配慮しつつも、市が直面する諸課題に積極的に対応するための予算」と位置付け、「国土強靭化対策」「下水道整備」「環境対策」「観光振興」「学力向上」「福祉の充実」に重点的に配分したとしている。28日開会の市議会に提案する。
一般会計に特別会計と公営企業会計を含めた予算総額は、前年度比4・5%増の352億9172万6000円となった。
中芝正幸市長は「市の将来像である『活力あふれるまち ふれあいのまち』の実現に向け、『健全財政の堅持』を財政運営の軸とし、予算編成に取り組んだ」と話した。特に、「国土強靭化対策」と「子ども・子育て支援(福祉の充実)」を積極的に推進していくとしている。
一般会計歳入
自主財源は72億2300万円(前年度69億9200万円)と構成比は38・7%になり、依存財源は114億6000万円(同103億8400万円)と61・3%を占めている。
自主財源のうち市税は、定額減税の実施により2億6000万円の減を見込むことなどから、1億2200万円(2・0%)減の60億9900万円。
繰入金のうち、財政調整基金の繰入額は前年度の638万9000円から1億6656万5000円に大幅増となる。同基金の残高は、24年度末で20億9679万5000円を見込む。
依存財源は、市債は全て臨時財政対策債で4600万円。
地方交付税は4・8%増の43億5000万円。国・県支出金は、児童手当負担金や社会資本整備総合交付金の増などにより、国庫支出金で13・9%増の35億7600万円。県支出金で9・2%増の16億800万円となっている。
一般会計歳出
義務的経費は7・0%増の96億100万円で、構成比は51・4%。うち人件費は、会計年度任用職員人件費(勤勉手当支給開始)などにより、7・5%増の28億2400万円。扶助費は、障害者総合支援給付費や児童手当費の増加などにより、9・2%増の57億8800万円。市債の返済などに充てる公債費は、5・5%減の9億8900万円となっている。
投資的経費は40・7%(4億9100万円)の大幅増加で16億9800万円。道の駅根来さくらの里改修事業(1億500万円)やクリーンセンター基幹的設備改良事業(647万7000円)などが含まれている。
その他の経費は2・7%増の73億8400万円。増加の要因は、後期高齢者医療特別会計繰出金の増など。
特別・公営企業会計
特別会計は、国民健康保険、介護保険、後期高齢者医療、墓園事業を合わせて0・8%減の104億6420万5000円。公営企業会計は5・2%増の61億4502万1000円となっている。