和歌山城の桜保全へ 県造園協が剪定
和歌山県内屈指の花見の名所、和歌山城公園(和歌山市)の桜を保全するため、県造園建設業協会和歌山・海草支部(森建二支部長)は4日、剪定(せんてい)や危険な枝の除去などの作業を行った。
同公園には昭和40~50年代に植えられたソメイヨシノを中心に約600本の桜があり、大半の木は樹勢が衰え、内部の腐食や菌類の繁殖などが見られる木もある状態となっていた。同協会は、昨年迎えた創立50周年の節目に合わせ、記念事業として同公園内の桜の再生に取り組み、2年にわたり倒木や落下の危険がある木の伐採、治療のための剪定などを進めてきた。
記念事業に引き続き、ことしは和歌山・海草支部が木々の美観を整えるための剪定などの作業を行うことになり、支部員の職人ら約25人が参加した。
4日朝、作業の開始式の後、職人らは伏虎像周辺や岡口門前の桜約110本を対象に、弱った木に栄養が行き渡るよう、ほとんど花をつけない枝、重なり合って太陽光が当たらない枝などを落とし、危険な枝はチェーンソーなども使って切り、木の根元付近の土壌に固形肥料を打ち込むなどの作業に取り組んだ。
楠本良平副支部長は「この事業が、桜の季節に大きくきれいに花が咲き、訪れる多くの方々を笑顔にしてくれる取り組みになれば、造園業者冥利(みょうり)に尽きる」と話していた。