児童ら獅子舞を猛練習 春日神社で奉納へ
和歌山市加太の加太春日神社(井関摩美子宮司)の例大祭が19日に行われるのに向け、加太地区では奉納される伝統の獅子舞の練習が進められている。1597年ごろに獅子舞が神社に奉納されたことが始まりとされる例大祭では加太地区の向丁、仲丁、北丁の連合青年団による男(おん)獅子舞、女(めん)獅子舞の他、加太小学校児童による子ども獅子舞が披露される。
同校では後継者を育てたいと、約20年前から全校児童に地域に伝わる獅子舞とおはやしを指導。昨年6月から仲丁地域の青年団が教え、練習の成果を文化祭などで発表したところ、「実際のお祭りに出てみたい」と児童から声が上がり、参加することに。
本番を前に、児童たちは仲丁自治会館に毎晩集まり、青年団のメンバーと共に猛練習。低学年は笛や太鼓、5、6年生は獅子舞を担当し、青年団と親子の獅子を演じる。
この日、練習していたのは子獅子が寝ている母獅子のおっぱいを欲しがるが、眠たくてかみついてしまう仕草や、肩車をして高い獅子になって親子で舞う激しい動き。団員らが獅子の扱い方や細かい動きについて手取り足取り教えていた。
獅子舞を担当する澤部日大地(ひたち)さん(11)と、奥山凌雅さん(10)は「獅子舞をするのは楽しい。一番の見せ場は肩車をして大きくなるところ。見る人を驚かせるように舞いたい」とやる気満々。
坂口真規団長(23)は「一生懸命練習した子どもたちの頑張りと、伝統の獅子舞をぜひ見に来てほしい」と話している。
奉納は19日午後2時から。小学生20人、中学生4人、各地域の青年団の総勢50人が出演。勇ましい男獅子やチョウチョを追う、かわいらしい女獅子など各町内で引き継がれてきた獅子舞が登場する。

親子の獅子を舞う児童ら