能登へ義援金 本町小同窓生が演奏会企画

和歌山市立本町小学校昭和42年度同窓生有志は、同窓生のフルート奏者・森田純子さん(兵庫県在住)のコンサートを市内で開き、収益を能登半島地震の義援金として市に託した。5月29日、有志代表が市役所市長室を訪れ、預かり式が行われた。

森田さんは大阪教育大学特設音楽課程フルート専攻を卒業し、国内外での演奏など幅広い活動を展開。本町小の同窓会ではミニコンサートを開き、友人たちを喜ばせてきた。

本町小は城北小、雄湊小、伏虎中と統合し、現在の伏虎義務教育学校となり、伏虎中跡には和歌山城ホールが誕生。同ホールで森田さんのコンサートをしようと同窓生から声が上がり、谷口明史さんを会長、畑中幹造さんを副会長に有志らが集まり、2年ほど前から企画を進めてきた。

コンサートは、和歌山城公園の桜が満開のことし4月6日に開催。森田さんと同市のピアニスト・細田紗希さんが共演し、映画音楽やクラシック、ポップスまで幅広い名曲を奏で、約280人が聴き入った。「スタッフも役員もほとんど同窓生の関係者。手作りなので、準備は大変だった」(畑中さん)という中、想像以上の来場者を迎え、当日コンサートを知って駆け付けた人もいるなど、うれしい大成功となった。

義援金は谷口さんと畑中さんが市役所に届け、中尾友紀県議も同席。谷口さんが尾花正啓市長に目録を手渡した。

尾花市長は「能登にはまだ、避難生活が続いている人、生活再建が整わない人が大勢おり、和歌山市も支援を続けている。ご厚志にお礼申し上げる」と感謝し、谷口さんは「何もないところから始めて、当日もどうなることかと心配したが、義援金をお渡しできるほど多くの皆さんに来ていただき、ありがたかった」と話していた。

義援金を届けた谷口さん(左から2人目)、畑中さん(同1人目)

義援金を届けた谷口さん(左から2人目)、畑中さん(同1人目)