3年ぶり実習再開も 介護労働講習の開講式

公益財団法人介護労働安定センター和歌山支部による本年度の「介護労働講習」の開講式が和歌山市北出島の県勤労福祉会館プラザホープで行われ、35人の受講生が学びをスタートさせた。

同講座は、雇用保険受給者を対象に、半年間の介護専門の集中教育を行い、介護人材を育成することで介護業界の人材不足の改善を目的にした国のプロジェクト。国から運営と推進を委託された同センターが、毎年6月から半年間にわたり開講している。

本年度は3年ぶりに介護事業所での実習を再開する予定。

開講式では、同支部の久世裕一支部長が、「介護の現場で必要なのは技術やスキルはもちろんですが、何より利用者さんの心に寄り添うこと。それぞれが緊張感を持ちながら、思いやりの心を持って講習に臨み、半年後には皆さんの今の熱意がますます膨れ上がり、燃え盛っていることを願っている」とあいさつ。

同センターが講習会のために作ったアニメ「一人ひとりが輝ける場所がある」を上映。年齢や性別、介護職を目指すきっかけなども異なる3人の主人公が、講習後、介護現場で成長していく姿を描いた作品で、利用者に寄り添うことの大切さを伝えた。

受講生は11月の修了式まで、実務者研修を含む実習や介護の基礎、経管栄養などの医療的ケアの専門知識を学ぶ。

これまで事務職をしていたという50代の男性は「お客さんと関わる仕事をしてみたいと受講した。未知の経験で不安はあるが、一から学びたい」と意気込み、サービス業をしていたという50代の女性は「親がデイサービスに行くようになり、介護の職に興味を持った。未経験だけど半年間頑張りたい」と期待を膨らませていた。

同センターでは勤務中の介護職員が受講できる通信制の介護福祉士実務者研修を8月に開講する。問い合わせは同センター(℡073・436・9160)。

 

あいさつする久世支部長
あいさつする久世支部長