子どもが輝く学校を りらの山上校長が講演

和歌山県青少年育成協会は22日、和歌山市手平の和歌山ビッグ愛1階大ホールで、本年度の通常総会を開いた。記念講演では、りら創造芸術高校(紀美野町真国宮)の山上範子校長が「新しい時代を招く学校〝LYRA〟」を演題に、りら高校をつくったきっかけや今の教育の現場や子どもたちに必要な教育などについて話した。

山上校長は1956年生まれ、大阪府出身。学生時代にダンスに出合い、表現や創作の楽しさを知り国内外でさまざまなダンスやフィットネスの研さんを積んだ。81年ダンスアートカンパニー「ALCA」を主宰、設立。3~90歳のダンス、フィットネスクラスの開設や、小中高校、大学でダンスの指導などを行ってきた。

橋本市の「きのくに子どもの村学園」で舞台芸術や体育科の講師を務めたことをきっかけに、芸術を中心とした教育活動の有用性を確信し学校設立に動いた。ダンスに出合い「みんなで目標に向かい協力して一つのものをつくり上げることの大切さ」を知ったと話し、多様化する社会に子どもら一人ひとりが光る学校をつくりたいと2007年に同校を開校した経緯を紹介。

ダンスや歌などの表現は人間力をつけるための手段だとし「楽しいことも苦しいことも子どもらに経験してもらいたい。子どもらは自己肯定感を持ちたい、挑戦したいと思っている。行きたくなる学校が必要」と話した。

講演後には同校生徒による舞台発表があり、同校オリジナル創作ミュージカル作品「空海」の一部が披露された。

総会では、昨年度の事業報告や本年度予算、役員選任などの議案があり、少年メッセージ大会や青少年リーダー活動等支援事業、地域体験交流事業などの実施を報告。本年度も同様の事業の充実強化に取り組むとした。

 

講演する山上校長
講演する山上校長