容疑者の検挙へ 県鑑識課が捜査官の講習会

西さん(中央)から似顔絵作成について学ぶ受講者
西さん(中央)から似顔絵作成について学ぶ受講者

容疑者検挙の手がかりとなる似顔絵の作成技術の習得と向上を目指し、和歌山県警本部鑑識課は23日、似顔絵作成の講習会を和歌山市西の岡崎第二庁舎で開いた。県警本部と県内5警察署の20代から30代の13人が受講し、熱心に似顔絵作成について学んだ。

県警で唯一の「似顔絵主任捜査官」に任命されている同課の西梓警部補(44)が講師を務め、似顔絵を描く時の基本的なポイントや、目撃者から顔の輪郭などの情報を聞き取る技術、年齢の表現の仕方、特徴の捉え方などを説明した。西さんが目撃者役として目撃証言を話し、それを基に似顔絵を描く練習もした。

西さんは「受講者の似顔絵作成技術が向上し、犯人検挙に有効な似顔絵作成ができるようになることを期待している」と話した。

受講した和歌山北署地域課の仲友統さん(21)は「口元の表現が難しく、歯の描き方がとても勉強になった。もっと勉強して事件解決につながる似顔絵が描けるようになりたい」、同署生活安全刑事課の具志可蓮さん(26)は「顔のパーツの形を表現するのが難しかった。自分の描いた似顔絵で検挙につなげていきたい」と話した。

鑑識課によると、似顔絵が有効に働いて容疑者検挙につながった件数は、昨年が5件で、ことしは9月までに6件あったという。