心一つに社会を支える 更生保護制度75周年式典

更生保護制度施行75周年を祝う式典
更生保護制度施行75周年を祝う式典

犯罪や非行をした人たちの立ち直りを支援する「更生保護制度」の施行75周年を記念した和歌山県大会が6日、和歌山市七番丁の和歌山城ホールで開かれ、県内の更生保護関係者ら約650人が出席。功労者を顕彰し、さらに犯罪や非行のない明るい地域づくりに尽力する決意を新たにした。

同大会は、功労者の顕彰をすることにより、更生保護関係者の意識の統一と士気の高揚を図り、更生保護のより一層の充実発展と犯罪や非行のない安全で安心な社会づくりを期そうとする取り組み。

式典には、県保護司会連合会の岩本知久会長、和歌山保護観察所の豊島浩文所長、近畿地方更生保護委員会の鈴木庄市委員長らが出席。鈴木委員長は「75周年の節目を迎えた今こそ、関係者が心を一つにしてあらゆる困難を乗り越え、安心安全な地域社会を根底から支え、未来の社会につなぐことが、この時代を共に生きるわれわれの責務であります」とあいさつした。

顕彰式では、これまで更生保護に尽力した保護司や更生保護関係団体、民間協力者など約425人の功績をたたえ、賞状が贈られた。

受賞者を代表して、法務大臣表彰の北岡久富さんは「今後もさらに、罪を犯した人の改善更生と犯罪予防に努める。一同を代表して謹んでお礼申し上げます」と謝辞を述べた。

県立こころの医療センターの森田佳寛院長の講演「依存症について」もあり、県内の依存症の現状について、アルコール依存症の人が約4000人いると思われ、そのうち約350人が入院や通院で治療を受けていることなどを伝えた。