留学生と地引網で交流 国際ソロプチミスト和歌山

力を込めて網を引く留学生ら
力を込めて網を引く留学生ら

女性の地位向上や青少年支援などに取り組む奉仕団体「国際ソロプチミスト(SI)和歌山」(須佐眞理子会長)は24日、和歌山で学ぶ留学生たちとの交流会を和歌山市の片男波海水浴場で開き、地引網体験やバーベキューを楽しんだ。

SI和歌山は、和歌山と世界の友好を担う留学生たちとの交流を長年続け、県内の名所散策や食事を共にするなどしている。今回は、和歌山大学と和歌山グローバルビジネスカレッジで学ぶタイ、ベトナム、フランス、ミャンマー、カメルーンなど出身の留学生19人と、引率者やSI和歌山の会員ら合わせて約50人が参加した。

11月下旬ながら暖かな気候に恵まれたこの日、参加者は白砂が広がるビーチに集まり、地引網を体験。シラスをはじめ和歌浦湾の海の幸の販売などを手描ける「やぶ新」が協力し、留学生らは波打ち際に設置された網を力を合わせて引いた。網が砂浜まで上がると、アジやカンパチ、タコなど生きた魚介が姿を見せ、海になじみが薄い国の学生らも、恐る恐る触ったり手でつかんだりし、慣れない感触に驚き交じりの歓声を上げた。

魚介は屋根とベンチが設置されたスペースに運び、やぶ新のスタッフらが手際よくさばき始めた。アジやイカはバーベキューで炭火焼き、カンパチやタコは刺し身にして振る舞われ、参加者はおにぎりや巻きずしとともに新鮮な和歌山の魚介を味わい、わきあいあいと談笑した。

バングラデシュ出身で和歌山グローバルビジネスカレッジで学ぶバラー・ゴウラブさん(24)は、母国では生魚は食べないが、「和歌山で食べて、おいしいと思った。地引網は初めてしたが、たくさん魚が取れるのを期待しながら引くのが楽しかった」と笑顔。今は日本語を学びながら市内で自動車整備の仕事をして技術を身に付けており、「日本でこれからも働けるよう、頑張って勉強したい」と意欲を語った。

須佐会長は「日本、和歌山ならではの体験をしてもらい、楽しそうにしている留学生たちの様子を見て、やって良かったと思う。うれしい。今後も留学生の皆さんとの交流を続けていきたい」と話していた。