バスや電車に乗ろう 児童が公共交通の大切さ学ぶ

整理券を取り乗車する児童
整理券を取り乗車する児童

地域の公共交通機関の利用を促進しようと、和歌山県の海南市と大十バス㈱(紀美野町下佐々)は17日、同市重根の巽小学校でバスの乗車体験などの特別授業を行った。

30年前と比べ、電車やバスなどの公共交通機関の利用者が半数近く減少しており、このままでは廃止や減便の危機になることから、利用促進を目的に2021年から同校で実施している。

2年生68人は、地域における公共交通機関を利用することの大切さや、整理券の取り方、運賃の支払い方などを学んだ。

座学では、市民交流課市民交流班の藤坂俊之さんが、公共交通機関の種類や特徴などをクイズ形式で説明した。藤坂さんは、電車やバスは一度にたくさんの人が乗れ、時刻表の通りに運行できると説明。「利用者が減り続けて無くなってしまうと、車を運転できない人が困ってしまう。バスを残すためにもたくさん乗ってほしい」と話した。

バスの乗車体験では、大十バスの路線バスを使い、児童らはバス停からしか乗降できないこと、乗るときには行き先を確認することなどを聞いた。その後、整理券を取ってバスに乗り込み、降りるときの「つぎとまります」ボタンを押すこと、運賃表の見方や支払い方などを学んだ。

才力奏太さん(8)は「遠足で貸切バスは乗ったことがあるが、整理券を取ったりボタンを押したりするバスは初めて。ドキドキしたけどみんなと一緒に学べて良かった。一人でも乗れそう。たくさん乗りたい」と話した。