助け合いの輪広げよう 福祉を考える講演会
福祉のつながりを広げようと、就労継続支援B型事業所キミト☆ミライ海南(谷正義管理者兼サービス管理責任者)は23日、和歌山県海南市日方の複合施設海南ノビノスで特別講演会「2人でも福祉は存在します~助け合える環境づくり~」を開いた。
福祉のネットワークをつくり、つなげていくことを目的に、谷さんと関わりの深い、翔和会福祉事業研究所代表の和田好史さんと、「いのちの講演家」として活動する海南市の岩崎順子さんを講師に迎え、テーマに沿った課題について経験談をもとに伝えた。
和田さんは和歌山市在住。1987年に有床診療所事務長に就任。その後、医療法人、老人保健施設などを設立し、法人本部本部長や施設長に就任。現在は、福祉用具の販売などを行う㈱ユーアイの取締役として活動する。
また、長年アーチェリー選手や監督として活躍し、15年の紀の国わかやま国体では成年男子監督として尽力。16年に同協会名誉総監督に就任した。
岩崎さんは「いのち・人権・心・子ども・心の病気・戦争」などについて、これまで1270回以上、全国で講演している。
2人は、会場に集まった約30人に「つらいとき、どのように乗り越えたか」「腹が立つときの回避法」などについて話した。
岩崎さんは1人目の子どもを出産した後、「このまま私が走る車にひかれてしまえば」と思うほど心のバランスが崩れ、つらい日々を送っていたという。「あなたはそのままでいいよ」という言葉をくれたカウンセラーと出会い、乗り越えられたと話した。
「腹が立つときの回避法」について和田さんは、腹が立ったことをメールに打ち、自分宛てに送信すれば誰にも見られずに済むといい、岩崎さんは紙に書き出しビリビリに破いて捨てると話し「自分から出すという作業がいい」と答えた。谷さんは「講演会を通じて、福祉のネットワークを広げていけたら」と話した。