児童らマッチで着火 山口小で焼き芋大会

笑顔で焼き芋を頬張る児童たち
笑顔で焼き芋を頬張る児童たち

子どもたちに火の扱い方や怖さを知ってもらおうと、和歌山市里の山口小学校(上野佳彦校長)で8日、焼き芋大会が開かれた。

同校愛育会(明渡善樹会長)主催で、山口まちづくり協議会(森本成悟会長)や子どもセンター、山口地区地域見守り隊、消防団の共催で行われた。

1995年に発生した阪神・淡路大震災で火災による被害が大きかったことから、火の着け方を知らない子どもらの生きていくための力を養おうと始まった。

この日、同校児童や保護者、地域の人ら200人以上が参加。20㌢ほどのサツマイモ約700本が用意され、児童らはサツマイモに新聞紙を巻き、水でぬらしてアルミホイルで包んでいった。

校庭の12カ所に設置されたたき木に、児童がマッチを使って着火。「風ですぐに消える」「力が弱いとつかないし、強いと棒が折れてしまう」などと、苦戦しながらも慎重に火をつけた。

風が強く、約2㍍ほどに燃え上がった炎は右へ左へと躍るように揺れ、児童らは常に風上に居るようにアドバイスを受けながら、火の扱いに注意を払った。炎が熾火(おきび)になったところでアルミホイルで包んだサツマイモを投入。30分以上待ち、出来たてホクホクの芋を味わい、笑顔だった。

5年生の北林愛梨さん(10)は「とっても甘い。家でケーキのろうそくに火をつけることがある。やけどしないよう気を付けて、火は慎重に取り扱いたい」と話した。PTAの明渡会長は「風が強くて心配したがなんとか開催でき、みんなおいしそうに食べていて良かった。火の勢いがあり、子どもらに怖さも知ってもらえたのではないか」と話した。