ジオパークの活用推進へ 県、和大など協定

南紀熊野ジオパークを活用したさらなる地域振興を目指し、和歌山県、南紀熊野ジオパーク推進協議会、和歌山大学は18日、連携協定を結んだ。3者は2021年3月にも連携協定を締結しており、従来の研究や教育の分野に加え、持続可能な観光地域づくりなどに向けて取り組む項目を盛り込み、新たな協定とした。
同ジオパークはプレートの沈み込みにより生み出された3種類の地質体(付加体、前弧海盆堆積体、火成岩体)が分布しているのが特徴。独特な景観や多種多様な動植物を楽しめるのに加え、数多くの歴史や文化などを体感できる。
協定に基づき、地域観光づくりのノウハウの共有、同ジオパークエリアについての共同研究推進、ジオパークセンター研究員が同大学南紀熊野サテライトで一般公開授業を行うなどする。「ユネスコ世界ジオパーク」の申請に向けて高いレベルの研究成果と人材育成なども期待できるという。
協定調印式は県庁知事室で行われ、同協議会会長の岸本周平知事、同大学の本山貢学長が協定書にサインした。
岸本知事はジオパークの歴史や偉大さを話し、「今後も和歌山大学と一緒に活用していきたいと思うので、よろしくお願いしたい」と新たな協定を喜んだ。
本山学長は「ジオパークは和歌山の財産。生かして県に貢献していきたい」と意気込んだ。