山を職場に!異業種からの挑戦

私たち労確センターが主催する「わかやま林業就業サポート講習」。そこに参加した後に実際に転職したフォレスターをご紹介します。

もともと横浜で作業療法士として働いていた大川朋子さんは、コロナ禍を機にボランティアを通して林業に関心を持ち、2022年の夏に高野山で開いた6日間講習に参加しました。

そこで感じた「こんな環境の中で働きたい」の思いに突き動かされ、翌春には上富田町にある県農林大学校林業研修部(林大)に入学。現在は高野山寺領森林組合で主に山を育てる保育班に所属しています。
実際に働き始めてちょうど1年。「世界遺産の一部で働き、自分が手を入れた山がこの先何年も残っていく、その歴史に自分が関われるのがうれしい」と話します。

主な作業は下草刈りや枝打ち、間伐が中心ですが、時にお寺の行事に関わる檜葉(ひば)や杉枝を集めるなど高野山ならではの仕事も。他にも小学生向けの林業教室で指導するなど、さまざまな経験を積んでいます。
また休日にはカフェ巡りを楽しみ、林大時代の仲間と交流する他、罠猟の資格を取得し、シカの解体も経験するなど、田舎暮らしを満喫しています。

そんな大川さんがいつか叶えたいと考えるのが、障害を持った人たちも参加可能な森林セラピーの実現。山を生かす手段は材木を切り出す以外にもさまざま。豊かな発想力もまた林業を楽しむ秘訣ではないでしょうか。

「体力面でハードな部分はあるけれど、山の仕事ってさまざま。重機を扱う仕事もあるし、女性でも活躍できる場があります!」と大川さん。彼女に続く新たな人材、お待ちしています。

わかやま林業労働力確保支援センター上富田町生馬1504-1 TEL.0739-83-2022
和歌山での林業への就業希望や興味のある方に技術講習や就業支援、情報提供を行っています。個別相談も随時受付中!