スタートアップを支援 拠点施設がオープン

1階カフェスペース
1階カフェスペース

スタートアップ(新興企業)を支援する複合施設「Key Site(キーサイト)」が27日、和歌山市黒田の紀陽銀行旧宮北支店にオープンした。和歌山の起業家やスタートアップを支援し、地域経済の発展を目指す。

開設を祝いテープカット
開設を祝いテープカット

運営は㈱紀陽銀行(同市)、ソーシャルコワーキングの企画や開発を行う㈱ATOMica(東京都中央区)、レンタルオフィスの運営などを手がける㈱K-FIRSTの3社。連携企業は㈱マネーフォワードのグループ会社であるマネーフォワードベンチャーパートナーズ㈱が運営するHIRAC FUND(ヒラクファンド)(東京都港区)。

紀陽銀行では、人口流出など地方の課題に対し、地域経済の発展と持続可能な社会の実現を目指してスタートアップ創業とDX(デジタルトランスフォーメーション)支援に取り組んでいる。その一環として今回、拠点となる施設を開設した。

新ビジネスモデルの創出や新市場を開拓する企業や組織であるスタートアップと地域をつなぐ懸け橋となるよう「Region Bridge」をテーマに、3社と共にスタートアップの育成や誘致、県内企業へのDXの浸透、地元企業と学生などのマッチング、セミナー、イベントを行う。

施設は5階建て。1階はカフェ「knotCAFE」、2、3階はイベントなどに活用できるコワーキングスペース、4階は紀陽銀行オフィス、5階がレンタルオフィスとなっている。カフェではカフェインが調節できるコーヒーが楽しめ、旧宮北支店の金庫室を個室に改装し、金庫扉を活用した部屋も利用可能(要予約)。

オープニングセレモニーには、岸本周平知事や尾花正啓市長ら関係者約60人が参加。同行の原口裕之取締役頭取は「3社それぞれの特性を生かして共創し、この場で出会い交流を通じ新しいビジネスが創出され、地域経済の発展を目指す。起業家、学生など地元経済に関わる人との懸け橋となる場所になれば」と話した。

同施設で行う企画やプログラムなどのDX支援やスタートアップ支援について連携・協力する締結式も行われ、同行、マネーフォワード、マネーフォワードベンチャーパートナーズ、スタートアップデットファンドを運営するSDFキャピタル㈱が協定を結んだ。