県内8JA合併 初プロジェクトが始動

和歌山県内に八つある農業協同組合(JA)が1日に合併し、「JAわかやま」として発足した。発足を前に、3月31日には和歌山市の県JAビルで、県産品の魅力を全国に発信するプロジェクトの発表があった。
合併したのは、わかやま▽ながみね▽紀の里▽紀北川上▽ありだ▽紀州▽紀南▽みくまの――。合理化、効率化による経営基盤の確立、将来にわたる県農業振興や地域活性化への貢献などが目的。地域の組合員の声が届きにくくならないよう、8JAのエリアに地域本部を設置し、本店につなげる組織体制を構築する方針。合併後も各JAの既存ブランドは残し、企画の統一や一元販売などについては、可能な品目から徐々に進めていくという。
合併後、初となるプロジェクト、JAわかやまの農産品ブランド「ココカラ和歌山」の魅力を全国に発信する「わかやま、そのまま。」が1日にスタート。第1弾として、県の野菜やフルーツなどをふんだんに使用した2種類のタコスを全国各地の音楽フェスでキッチンカーで販売する。タコスは、上富田町のメキシコ料理店「Settle(セトル)」のシェフ、岡野真子さんと共同開発。11月には和歌山城でその集大成のイベントを開く予定。
この日の発表会には、JAタウンオフィシャルサポーターを務める元乃木坂46の秋元真夏さんが登場。プロジェクトを通じ「和歌山県のおいしい食材ってこんなにあるんだ」と知ったという秋元さんはタコスを頬張り、「ワンハンドで食べられる手軽さとおいしさが最高」と笑顔を見せた。
JAわかやま組合長に就任した坂東紀好さんは「これまでより少しでも国産農産物を選んでいただき、その選択の中で少しでも『ココカラわかやま』のマークが付いたJAわかやまの農産物を選んでいただけたら」とあいさつした。