世界の「未来」関西に集結 万博いよいよ開幕

海外パビリオンが並ぶ万博会場
海外パビリオンが並ぶ万博会場

2025年大阪・関西万博が13日に開幕する。大阪市此花区の人工島、夢洲(ゆめしま)で「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、158の国・地域と9国際機関が参加。9日には報道陣向けの内覧会が開かれた。日本政府が出展する日本館では、世界最大級の「火星の石」を公開するなど、各国が多様な文化や価値観、最先端技術を発信する。10月13日までの会期中に2820万人の来場者を見込んでいる。

日本で行われる万博は、2005年の愛・地球博以来20年ぶりとなる。

シンボルである大屋根リングは高さ最大20㍍、1周約2㌔の世界最大級の木造建築物。海外パビリオンは外観が特徴的なものが多く、米国館では1970年に開催された大阪万博で人気を集めた「月の石」を再び公開する。

和歌山に関係する発信では、伝統食材の梅干しを会場で漬けて25年後の2050年に開封する企画も。「万博漬け」と名付け、梅の消費拡大に取り組む和歌山県の「紀州梅の会」(会長=真砂充敏田辺市長)が、地元で収穫した梅をパビリオン内に設けた樽に漬け込んで展示する。

場所は、放送作家・京都芸術大学副学長の小山薫堂さんがプロデューサーを務める、「いのちをつむぐ」をテーマにしたパビリオンの「EARTH MART(アースマート)。食を通じて「いのち」を考える内容で、空想のスーパーマーケットをコンセプトに、「いのちのフロア」と「未来のフロア」の二つのセクションで構成。

アースマートでは「南高梅の万博漬け」を紹介
アースマートでは「南高梅の万博漬け」を紹介

絵馬コーナーを設け、来場者に未来に向けたメッセージを書き込んでもらう。来場者には25年後の梅干し引き換え券を配布。絵馬は熊野本宮大社で祈祷した後、同会で保管。2050年に田辺市でイベントを開き、当日漬けた梅干しを食べてもらう計画という。

また、会期中の毎日、日没後に水と空気のスペクタルショー「アオと夜の虹のパレード」を開催。1000機のドローンショーも実施する。

感動の水と空気のショー
感動の水と空気のショー