岩出駅前を観光拠点に プロジェクトチーム発足

岩出市は市の玄関口であるJR岩出駅前の活性化を目指し、来年度完成予定で観光案内所兼バス発着所の整備を進めている。どうすればにぎわいを創出し魅力的な場所になるかをみんなで考えようと市は、地域住民や学生、商店主などと共に「岩出駅前活性化事業プロジェクトチーム」を発足。第1回の会議が開かれ、10~60代の41人が参加した。
冒頭で同市事業部の山下隼人次長は駅前の現状について、周辺に根来寺をはじめとする豊富な観光資源はあるのに、駅前と根来地域との導線が不十分で観光周遊が生まれにくく、通過される場所になっている状況であることを説明。
解決策として、駅前に観光拠点を整備し周遊を生むこと、公共交通と連動した「動ける観光」への仕掛け、岩出ならではの体験コンテンツの開発などを挙げ、駅前を起点とした観光と経済の好循環創出の必要性を伝えた。
続いて開かれたワークショップでは、初対面同士でも打ち解けられる企画からスタート。サイコロを振り、「好きな観光地」、「おすすめの地元スポット」など、出た目に書かれたお題で自己紹介した。6グループに分かれ、理想の観光案内所について、どんな雰囲気で、あったら良いと思うサービスなどを話し合い、発表した。
「電車の待ち時間に勉強するスペースがあったらいいな」という学生の意見や、「昭和を感じる伝言板が設置されていると思い出づくりや交流のきっかけになる」、「足つぼマッサージや足湯があると駅に戻って来たくなるかも」、「観光客やインバウンド向けに観光コンシェルジュ機能が必要」など、次から次へと多くの意見が集まった。
山下次長は「初回から年齢、性別を超えいろんな意見が出て盛り上がった。自分たちで考えたものが残ると愛着が湧き、県外に出ても戻って来ようというきっかけにもなる」と話し、今後2カ月に1度のペースで会議を開き、さらに実現可能な施策へと具体化を図っていく。