谷奥乃菜さん 「モクシーマイル」メンバーに

ガールズグループ「moxymill(モクシーマイル)」(NTTドコモ・スタジオ&ライブ)のオーディションに挑戦していた和歌山市の谷奥乃菜(のな)さん(18)が、見事合格。NONAとして、1月に「Living Free」でデビューを果たした。先月リリースのセカンドシングルも好評。NONAさんは「最強なグループを世界に魅せたい。個人としても、私にしかできないことを表現したい」と喜びを話す。
モクシーマイルは、2024年に放送されたTBSテレビのオーディション番組「SEVEN COLORS」で選ばれた6人で結成。約3カ月、12人で共同生活をしながらデビューを目指した。グループ名は、「不屈の精神で幾千の努力を重ねて歩んでいく、様々な色(ジャンル)と努力を重ねて一つに積み上げていく」という意味を込めた造語。
NONAさんは、23年2月に和歌山市で開かれたファッションイベント「東京ガールズコレクション(TGC)」に市民モデルとして、妹の日菜さん(16)と出演。24年には、日本一かわいい女子高生を決める「女子高生ミスコン」(㈱エイチジェイ主催)のファイナリストに選出され、入賞した。
NONAさんは4人きょうだいの長女。3歳から両親の影響でストリートダンスを始め、将来はダンスと関わる未来を描いていた。洋服や美容にも興味があり、モデルへの憧れもあった。
TGC出演をきっかけに、「もっとステージに立ちたい」という思いが強くなり、ミスコンやさまざまなオーディションに応募した。
モクシーマイルのオーディションの挑戦には「落ちることは考えていなかった。ストリート系のダンスも多く、これに懸けるしかないとの思いだった」と振り返る。
共同生活をしながらレッスンを受け、それぞれ考え方や生活が違い、ぶつかることも多かったが、刺激を受けた良い経験だったという。これまで経験していないジャンルのダンスレッスンでは、講師からの厳しい言葉もあり、悔しさを覚えた。持ち前の負けず嫌いな性格から、ダンスであっと言わせようとメンバーと士気を高め合い、練習を重ねた。
「後悔ないくらい本気で全力を出し切った。受かっても落ちても受け入れる」と迎えた合格発表。メンバーに選ばれた瞬間「やってきて良かった」とほっとしたという。
見守り続けた家族や同級生からもデビューへの祝福の言葉とともに花束や色紙をもらい、ありがたさに涙。母親の麻美さん(37)は「1人では何もできない子だったけど、夢を目指してほしくて背中を押した。楽しんでほしい」と話す。
新曲でセンター起用 多彩な才能個人でも
現在は、レッスンや撮影、レコーディングなどに励む。同グループでは、ポップやキュートなどのチャーム(魅力)が各メンバーに付与され、NONAさんのチャームは「COOL(クール)」。楽曲ごとにチャームとセンターが入れ替わるセンターチェンジ型オールジャンルスタイルとなっている。
4月6日に発売したセカンドシングル「Knight Rising」では、NONAさんがセンターを務め、レトロな曲調や振りがNONAさんらしいと話題を集めている。個々の仕事もあり、5月3日に東京で開かれたガールズアワードでランウェイを歩いた。
料理人の祖父、幸一郎さんの手伝いをしていたことから、料理やスイーツ作りも得意。プロフィルの特技には「魚がさばける」と記載。絵を描くことやデザインも好きで多彩な才能を発揮している。
このほど同曲発売に合わせ、JR和歌山駅前には特大広告も掲示され、和歌山から誕生したアーティストとして応援を受けている。谷奥さんは「最初は自信もなくて怖かったけど、TGCのチャンスをつかみランウェイを歩いたことで自信がつき、挑戦を諦めなくて良かったと思った。目指すものがある人は、迷わず挑戦してほしい」と話した。
