和歌山は傑出の友好都市 山東省で表彰

中国・山東省と友好関係を結んでいる世界各国の地域や都市、国際団体などが一堂に集う同省人民政府主催の「2025山東国際友好都市交流協力ウイーク」が26~30日、省都・済南市などで行われている。47カ国から約900人が参加する中、和歌山県は41年に及ぶ友好提携の実績への評価から「山東省友好都市傑出パートナー」に選ばれ、27日の開会式で表彰を受けた。
山東省との友好提携は、日本では和歌山県と山口県がともに40年を超える歴史があり、他に28都市間で友好協力関係がある。今回の交流協力ウイークは、同省と各国の友好都市との絆を深め、特に経済・貿易での協力関係の強化をはじめ、相互利益の拡大の契機とすることなどを目的に開かれ、省内各都市で企業視察のツアーなども組まれ、和歌山県からは北村香企画部長らが出席している。
県と山東省は仮谷志良知事時代の1984年4月、同省からの訪問団を和歌山に迎え、県庁で友好提携を締結。昨年迎えた40周年の節目では、岸本周平前知事が訪中し、同省トップの林武書記と会談するなど大規模な記念行事が実施された。地方政府間の交流にとどまらず、大学生らの相互訪問や交流も継続し、多くの民間団体や企業も参加する多分野の交流を進めてきた。
交流協力ウイークの開会式は27日午前、済南市のホテル山東大厦で行われた。林書記は同省に生まれた孔子の言葉「朋(とも)有り遠方より来(きた)る、亦(ま)た楽しからずや」を引き、世界各国からの出席者を歓迎。地方間の交流の意義として「資源の共有」「優位性の相互補完」「ウインウインの関係の構築」を挙げ、友好都市の価値はさらに高まっているとし、「双方向のより良い未来をつくっていきたい。互いを知り、共に勝利しよう」と述べた。
友好都市傑出パートナーの表彰では、省州(日本では県)レベルの6地域の一つである和歌山県の代表として北村部長が登壇し、周乃翔省長から記念の大皿を受け取った。
北村部長は「非常に盛大な大会で表彰していただき、大変光栄に思う。山東省とは昨年、友好提携40周年を迎えている。これまで人的交流や青少年交流などをさまざまに行ってきた。今後も継続して友好交流をしていきたい」と話した。
来賓として、トンガ王国のトゥポウトア・ウルカララ皇太子・外務大臣兼国防大臣らが出席し祝辞を述べた他、フランスやドイツの山東省名誉公民によるスピーチもあった。
同日夜にはレセプション、特別文化公演を開催。山東省の芸術関係者や学生、留学生、フランスや韓国、ベラルーシ、トリニダード・トバゴなど友好都市のアーティストたちが次々と登場し、伝統芸能やダンス、音楽など多彩なステージを繰り広げた。
最後はマイケル・ジャクソンらの名曲「We Are the World」の合唱となり、会場の参加者も舞台に上がり、歌に合わせて手を振りながら盛大なフィナーレとなった。