熱中症搬送が過去最多 和歌山市内6月で

熱中症による救急搬送の急増について説明する尾花市長
熱中症による救急搬送の急増について説明する尾花市長

和歌山市で熱中症による救急搬送が急増し、25日時点で6月として過去最多の61人に上っている。室内から搬送された人の7割がエアコンを使用しておらず、尾花正啓市長は26日の定例会見で「エアコンをつけ、熱中症にならないよう気をつけてほしい」と市民に呼びかけた。

市内の6月の熱中症による救急搬送数は、2011年と22年の47人がこれまでの最多だったが、ことしは5日を残してすでに過去最多を更新し、昨年の25日までの搬送数14人と比べ、4・36倍に急増。昨年は6月中の熱中症警戒アラートの発令はなかったが、ことしは16~19日の4日連続で発令され、厳しい暑さが影響しているとみられている。

搬送された61人の内訳は、年齢別では62%の38人が65歳以上の高齢者。発生場所別では住宅が26人で最多。住宅のうち室内で発生した17人をみると、71%の12人がエアコンを使っていなかった。

市は、こまめな水分補給やエアコンの使用とともに、外出中の対策として、市有施設と民間施設計97カ所に設けている「熱中症予防ひとやすみ所」の利用を呼びかけている。