国内外で好成績 北高レスリングの山本、大森選手

好成績を収めた和歌山北高校の大森選手㊧と山本選手
好成績を収めた和歌山北高校の大森選手㊧と山本選手

和歌山北高校レスリング部の山本海星選手(3年)と大森優多郎選手(2年)が、国内外の大会で好成績を収めた。山本選手はギリシャで行われたU17世界選手権男子グレコローマン48㌔級で5位入賞を果たし、続く全国高校生グレコローマン選手権51㌔級で準優勝。大森選手も同大会60㌔級で準優勝に輝いた。

山本選手が出場した世界選手権48㌔級には、各国の厳しい予選を突破した16人が集結。山本選手は2年前にも出場したが、当時は初戦敗退。「何もできなかった」と悔しさをにじませた経験が、今大会への原動力になったという。

2年前に「情報不足」を実感したと言い、大会前に出場選手の映像を繰り返し確認し、体格差や戦い方の特徴を徹底的に分析。1回戦ではヨーロッパ2位の相手に得意の「俵返し」を決めて勝利を収めた。勢いに乗り、2回戦ではアジア2位を下すなど堂々の戦いぶり。

準決勝では「動画で見て頭一つ抜けていた」というアジア1位の選手と対戦し、序盤はリードを奪ったものの終盤に逆転を許した。3位決定戦では6―0と大差をつけながらも、焦りから逆転負け。「気持ちが高ぶり過ぎて冷静さを欠いた」と反省し、「試合展開を読む力をもっと鍛えたい」と次を見据えた。

全国大会51㌔級には104人がエントリー。山本選手は「自分のスタイルを貫けば勝てる」と世界大会での経験を自信に変え、得意技を駆使して勝ち進んだ。決勝では序盤リードしたものの、後半でポイントを奪われ5―10で惜敗。「悔しさはあるが、学んだことを生かして次は勝ち切る試合を」と雪辱を誓った。

練習に励む山本選手㊧と大森選手
練習に励む山本選手㊧と大森選手

大森選手が挑んだ60㌔級は、109人がエントリー。昨年は県予選で敗退し全国出場を逃したが、「ことしは絶対に出場して結果を残す」と強い決意で臨んだ。7月にはU17世界選手権に出場し、「世界のレベルを肌で感じ、もっと強くなりたくなった」と刺激を受けたという。

全国大会では安定感ある試合運びで勝ち進み、決勝に進出。対戦相手は普段フリースタイルを主戦とする選手で、構えの違いなどに苦しみ、勝つことができなかった。「悔しさもあるが、2位もうれしかった。今回の経験を糧に、来年は必ず優勝したい」と意気込んでいる。