服のチカラアワード 和歌山盲学校の木下さんが発表

㈱ファーストリテイリングとUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が協働で取り組む学校連携型SDGs「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」で優秀賞に輝いた県立和歌山盲学校(松下香好校長)が、12日に東京の国立科学博物館で開かれた2025年度「“届けよう、服のチカラ”アワード」に出席。同校を代表し、木下叶翔(かのと)さん(高等部2年生)が取り組みを発表した。
同プロジェクトは、着なくなった子ども服を回収し、難民の子どもたちに届ける取り組み。
同校は昨年7月から同プロジェクトに参加し、不要になった子ども服を227枚回収。盲学校ならではの観点から回収した子ども服に、視覚障害のある人が触って色を識別できる㈱フクイのタグ「色ポチ」を子ども服に付けるという取り組みなどが評価され、優秀賞に輝いた。
同プロジェクトには全国から769校の応募があり、アワードでは、優秀校6校の児童・生徒がプレゼンテーション。東京大学大学院教育学研究科の北村友人教授、小学校教諭・東京大学の正頭英和客員研究員、UNHCR協会の天沼耕平さん、同社執行役員の新田幸弘さんが審査員を務めた。
木下さんは初めて立つ大舞台にかなり緊張し声も足も震えたが、発表前の壮行会で仲間から「頑張って」と応援の言葉をかけられたことを思い出し、「学校の取り組みをしっかり伝えよう」と決意して臨んだという。
海外に「服を贈る」取り組みが「心を届ける」支援に広がっていったことを丁寧に紹介。惜しくも最優秀賞には届かなかったものの、審査員から「素晴らしい取り組みだった」と評価を受けた。
同行した木下さんの母・絵里さんは、東京で発表すると知った時にとても喜び、発表終了後に「盲学校に来たからこそ、このような貴重な経験ができたのでは」と話したという。
木下さんは「国立科学博物館で発表をすると決まった時はとても驚きました。緊張しましたが、皆でこのような取り組みができたことは良い機会だったと思います。これからも同じ境遇の視覚障害のある人たちのためにできることをしたい」と笑顔。同プロジェクトに参加するきっかけをつくった長井恵李教諭は「皆が一つになって、一生懸命取り組んだことを評価いただけてうれしい。子どもたちも、頑張ってやったことが海を越えて誰かの役に立っていると実感できたと思う。本校にとってこのプロジェクトに参加したことは大きな意味があった」と話していた。
今回の取り組みで関わった衣料品店のGUとは、コーディネートのポイントを教わることや職場体験など、今後も連携して何かできればという話が出ているという。また、色ポチについて問い合わせがあるなど、同校の取り組みは広がりを見せている。


