四時代、輝き続け100回展 エトアール洋画会

「自由に描いています」と(左から)東さん、播磨さん、枡本さん
「自由に描いています」と(左から)東さん、播磨さん、枡本さん

大正15年(1926)に設立された「エトアール洋画会」の第100回展が18日、和歌山市小松原通の県民文化会館特設展示室で始まった。23日まで。

同会は県内で最も歴史がある絵画グループ。会員は東由紀夫さん(79)、中野和夫さん(77)、播磨静さん(83)、枡本敏さん(70)、山本秀太郎さん(94)の5人。多色木版画、油彩、水彩など約40点が並ぶ。

山本さんの父・秀臣さんら5人が中心となり、「和歌山の画壇の星に」と、フランス語で星を意味するエトアールを会名に設立された。

同会を導いてきた山本さんは病気療養中。メンバーは「100回展を誰よりも楽しみにし、開催を喜んでおられるに違いない」と話す。明るい色彩でおおらかに表現された山本さんの木版画は、宮島や異国の港まちなどを題材にしている。毎年手作りしている年賀状の過去6作品も展示。創作の工程を紹介する版木も並ぶ。

東さんは光の表現を大切に、朝焼けに染まる橋杭岩、那智勝浦町の弁天島などを鮮明なアクリル画で表現。中野さんは深みのある写実表現で人物や風景を描いている。

播磨さんは桜をテーマに、独自の手法で「心の中の桜」を描写。下地に桜を描いた上から点描を重ねるなどして、全体の輪郭を幻想的に浮かび上がらせた作品もある。

水彩画を出品する枡本さんは、山本さん宅で一緒に花見を楽しんだ思い出のある「秀太郎さんの庭」、地蔵とイチョウの風景、石塀などのある古いまちなみを情感豊かな作品に仕上げている。

メンバーは「大正、昭和、平成、令和と四つの時代を生き、守り抜いてきた洋画会。次の世代へ引き継ぎたい思いはありますが、後継者が見つからない難しさもある。興味のある方、ぜひ入会をお待ちしています」と呼びかけている。

午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。