若者が考える防災 学生団体がシンポジウム
和歌山県内の大学生らでつくる「学生団体WAKA×YAMA」は10月10日、「防災~海と大地と共に生き、命をつなぐ未来へ~」をテーマに、シンポジウム「SUMMER IDEATHON(アイデアソン)2021」を開く。31日まで参加する中高生を募集。23日午後6時からオンラインでの説明会を行う。
同団体は「若(WAKA)者のアイデアで病(YAMA)いをなくす」をモットーに、県が抱えるさまざまな社会問題に対して、若者の力で持続的に課題の解決を行おうと、2018年5月に設立。県内の中高生が主体となり、教育プログラムを通して大学生と共に課題を設けて解決策を探ってきた。練り上げたアイデアはシンポジウムで地域の人々に発表。さらにアイデアだけでなく、実際に社会問題を解決するために提言も行う。昨年は県民のメンタルヘルスに関するテーマに取り組んだ。
ことしは日本、和歌山の重要課題である自然災害、特に地震や津波を想定して防災について考える。
6月から応募者とのオンライン面接と選考を行い、7月18日から10月のシンポジウムに向けて始動する。教育プログラムは、原則オンラインで開催。ゲストによる講演やワークショップを通じて県の防災の現状を把握し問題意識を高める「デザイン思考DAY」、「課題設定DAY」、解決策となるアイデアを考案する「ソリューションズDAY」、メンタリングを通して再検討し解決策の質を高める「メンタリングDAY」など充実している。
シンポジウムは県JAビルで開催する。対象は県内の中学校、高校に通う生徒(高専本科1~3年)。1チーム1~4人。参加費は無料。優勝賞金は10万円。
代表で県立医科大学医学部の冷水詩音さん(19)は「非日常について問い直す機会になればと思う。普段から災害について備えていないと、いざというときに対応できない。防災の知識とともに発信力と思考力、課題解決能力が身に付くと思う。若者から新鮮なアイデアを発信して、みんなが暮らしやすくなるようなプロジェクトにしたい」と意気込む。
問い合わせはメールで同団体(wakayamastudents@gmail.com)。