成長して帰ってきて 園児ら加太で稚魚放流

和歌山市つつじが丘のまこと保育園(冨田修子園長)の園児46人が9日、同市加太の深山湾に面した砂浜(城ヶ崎)でイサキの稚魚約1000匹を放流した。

公益財団法人県栽培漁業協会が主催。栽培漁業についての取り組みを子どもたちにもっと知ってもらいたいと、約20年前に始めた。

この日放流したのは、6月上旬に同協会の水槽で孵化(ふか)し、体長約7㌢までに成長したイサキの稚魚。園児たちは、バケツの中で元気よく飛び跳ねるイサキに「飛んだ!かわいい」「体の模様がシマシマだ」などと大喜び。そっとバケツから稚魚を海に放流し、元気に沖へと泳いでいく姿に小さく手を振り、見送る子もいた。

放流された稚魚は、約2年で30㌢ほどの成魚になるという。同園年長の中澤紗來さんは「楽しかった。海で元気に泳いでほしい」と笑顔。澤信羽(しんば)さんは「大きくなって帰ってきてね」と声を掛けていた。

青山美喜副園長は「調理された魚しか知らない子どももいる。魚を放流することで、この小さな魚たちが頑張って海で大きくなり、帰ってくることを感じてほしい」と話した。

稚魚を放流する園児たち

稚魚を放流する園児たち