政権維持か交代か 衆院選公示で舌戦スタート
第49回衆院選が19日、公示され、和歌山県内3小選挙区には10陣営が立候補した。前回選挙から4年間の国政を担った安倍・菅両政権への審判を含め、4日に就任したばかりの岸田文雄首相を新しい政権の顔に、自民・公明両党が過半数(233議席)を維持できるかが焦点。感染収束の見通しがまだ立っていない新型コロナウイルス対策や、甚大な影響を受けている経済、国民生活の回復などが争点となる。31日の投票日に向けて12日間の舌戦が幕を開けた。
維新、NHK党を除く主要野党は、政権交代を目指して候補者調整などの連携を推進。和歌山1区では共産が初めて独自候補を擁立せず、野党候補は国民のみで、自民との一騎打ちに。県都の議席獲得を悲願とする自民の前に、野党の牙城が立ちはだかる構図となっている。
2区も共産が擁立を見送り、立憲が主要野党の統一候補として自民に挑むが、維新、NHK党が出馬し、4人による戦いとなった。
立候補の受け付けは県庁北別館2階で午前8時半から午後5時まで行われた。各陣営は代理人らが届け出を済ませ、駅前や幹線道路近くなどで有権者への第一声を上げた。
18日現在の県内の選挙人名簿登録者数は80万2995人(男37万5732人、女42万7263人)で、2017年10月の前回衆院選より2万7912人(3・36%)減となっている。
1区(定1―候2) 以下届け出順。
岸本 周平候補(65)
国前④
普通の生活を守る
コロナ禍で大勢の方が深い不安を抱え、一生懸命に生きている。自分の健康、家族、親の介護、子どもの教育、生活のやりくり、事業の先行き、老後の心配。この不安の声に安倍・菅内閣は耳を貸そうとしなかった。普通の生活を守ることがとても大事だ。外交や安全保障、エネルギーの問題は現実的に。選択的夫婦別姓やLGBTQの問題、心の問題は自由に、リベラルに。何でも反対ではなく、具体的な提案をし、建設的な議論にこだわった結果が今の私の立ち位置。初当選以来の〝岸本党〟の立ち位置でもある。これからも真っすぐに、正直に政治に取り組んでいく。
門 博文候補(56)
自前③=公推
市民の暮らしと命守る
水管橋落下の問題は、和歌山市だけでなく日本の大きな問題。「防災・減災、国土強靱化」をテーマに、今後老朽化していくインフラをどのようにメンテナンスしていくか、何かあった時の代替ルートのリダンダンシーを備える必要がある。仮復旧のおかげで水が出る生活を取り戻せたが、あくまでも仮復旧。新たな浄水場など本格復旧を早急に進めるため、100億、200億ともいわれる予算を必ず獲得する。選挙区自民党と比例区公明党のコンビネーションで市民の暮らしと命を守るので、どうか私の分身となって、一人でも多くの皆さんにことだまを飛ばしてもらいたい。
2区(定1―候4)
遠西 愛美候補(37)
N新
声を届け国を変える
NHKの受信料問題で、戸別訪問では公平負担は実現できていない。税金にするのもNHKが拒否している。NHKの前田会長からの戸別訪問を抜本的に見直すという声は、N党が国政政党にならなければ引き出せなかった。国民の声を選挙で届けることで、十分国は変わっていけると感じた。NHK問題すら解決できない政治は有事に対応できない。男女共同参画を進めるべく、女性議員50%を目指す党を立ち上げた。衆議院の男女比は9対1。もっと女性が政治に進出すべき。原因はお金に頼る体力勝負な選挙活動にもある。その形を変えるため出費を抑えた選挙対策で挑む。
石田 真敏候補(69)
自前⑦=公推
自公政権で政策前へ
コロナ禍で大変苦労する人にしっかりとした下支えが必要だ。感染の拡大を防止し一日も早く元の経済に戻したい。防災減災も重要だ。自公政権では安倍内閣で3年間で7兆円を追加し事前防災に取り組んだ。5年で15兆円を費やし河川やため池の改修、津波対策を行う。少子化や社会保障、エネルギー、財政、対中国の問題など課題は山積。自公政権で取り組んできた政策をさらに強力に進めたい。コロナ禍や南海トラフ地震を想定した緊急事態条項がないのでこの議論をして備えなければならない。期待に添えるようにさまざまな課題に対して精いっぱい取り組んでいきたい。
藤井 幹雄候補(60)
立新
正直な政治を目指す
うそとごまかしの政治を、まっとうで正直な政治に変える、そして生まれ育った地域に恩返しするという思いで立ち上がった。政権側に都合が悪ければうそをつき通してよい、そんな政治はほうっておけない。日本はこんな国だったのか。次の世代にちゃんとした日本、ふるさとを残したい、その思いが一番だ。生まれ、育った地元かつらぎ町に住み、仕事をする中で、地域にもう一度光を集めて、私の頭から照らしたい。体力、行動力は誰にも負けない。地域の声を真っすぐに国会に届ける、地域にもっと光を与える、当たり前の日本を再構築するために頑張っていく。
所 順子候補(72)
維新
庶民の感覚を国会に
少々歳はとっているが、気持ちと体力は若い人にも負けないつもり。輝かしい日本を取り戻すためダイヤモンドのような透明性のある国政を目指し、地方に暮らす庶民の感覚を国会に届けたい。外国生活で身に付けた柔軟な視野も生かしながら世界に負けない日本を取り戻す。女性の目線、高齢者の目線、若者の目線を持って幸せに豊かに暮らせる社会をつくる。是々非々をモットーとした改革づくりにまい進する。皆さんと共により良い日本になるよう頑張る。日本維新の会から公認され、本日、所順子は出陣出馬し必ず勝利をしたいという気持ち。「I wish change」。