週末は567人感染 受診せず救急搬送死亡者も

和歌山県は26日、新型コロナウイルスに感染した和歌山市の80代男性が亡くなったと発表し、県内の死者は累計101人となった。26日の新規感染者は273人、27日は294人で、週末2日間の感染者567人は前週と比べ56人の減少。クラスター(感染者集団)は新たに5件を認定した。

亡くなった男性は、咳や倦怠感などの症状があったが医療機関を受診せず、8日後に自宅でぐったりしていたため家族が通報。救急搬送で陽性判明、即入院となり、肺炎や低酸素の状態となっていた。新型コロナが直接の死因となった。

26日の新規感染者の保健所管内別内訳は、和歌山市141人、海南6人、岩出48人、橋本39人、湯浅18人、御坊12人、田辺9人だった。

新たなクラスターは2件。222例目は海南管内の小学校で児童7人が感染。223例目は和歌山市の特別養護老人ホームで、入所者9人と職員2人の感染が確認された。

27日の新規感染者の内訳は、和歌山市121人、海南12人、岩出37人、橋本59人、湯浅26人、御坊17人、田辺16人、新宮6人。

新たなクラスターは3件。224例目は橋本管内のこども園で、園児5人と職員5人が感染。225例目は和歌山市のグループホームで、陽性者は入所者6人と職員1人。226例目は御坊管内の病院で、入院患者14人と職員1人の感染が確認された。

発表済みのクラスターでは、県内最大となっている橋本管内の病院関係がさらに8人増え、職員36人、患者57人の計93人に達した。

直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が227・8人で、前日比1・8人の減少となった。

入院者数は297人、重症者は県基準で42人、国基準で6人、肺炎患者は93人。病床使用率は47・1%。ホテル療養を含む待機者は1591人。

県福祉保健部の野㞍孝子技監は、死亡した男性の受診が遅かったことから、軽い症状であっても早く受診すること、周囲の家族らも受診を促すことが大切と呼び掛けた。また、保健所の入院要請を拒否し、その後に悪化して救急搬送される事例が絶えないことから、要請には従ってほしいと改めて求めた。

県内の感染状況を説明する野㞍技監

県内の感染状況を説明する野㞍技監