月曜で11週ぶり200人超 感染再拡大に懸念
和歌山県は9日、県内で新たに239人が新型コロナウイルスに感染し、前週の同じ月曜より140人増加したと発表した。感染確認が少ない傾向がある月曜に200人を超えるのは2月21日以来、11週ぶり。和歌山市では感染力が強いとされるオミクロン株の派生種「BA・2」疑いの検出率が90%を超え、県福祉保健部の野㞍孝子技監は感染の再拡大に懸念を示した。
239人の保健所管内別内訳は、和歌山市106人、海南13人、岩出34人、橋本28人、湯浅9人、御坊2人、田辺40人、新宮5人、県外2人。
新規クラスター(感染者集団)の認定は1件。339例目となったのは和歌山市の高校で、同じ運動部の生徒6人が感染した。すでにクラスター認定されている御坊管内の高校と、練習試合を共にしていたことが分かっている。
BA・2への変異株の置き換わりについては、和歌山市衛生研究所が1月以降、PCR検査陽性の検体に対して行った変異株スクリーニング検査の結果を公表。2月初旬に県内初のBA・2疑い事例が確認された後、3月から増加し始め、4月上旬に検出率は70%、中旬には80%を超えた。さらに4月22~28日の65件をみると、92・3%の60件がBA・2疑いと分かった。
同市では大半がBA・2に置き換わり、県内の他地域でも置き換わりが進んでいるとみられる。
野㞍技監は、大型連休中の人の動き、接触が大きかったとし、帰省による持ち込み、友人同士でのバーベキューなどでの感染事例が多いと指摘。「今週の状況がどうなるか。感染が引き続き起こる可能性がある」との認識を示した。
直近1週間の人口10万人当たりの新規感染者数は、県全体が前日より15・2人多い150・7人で、3日連続の増加となった。
県内の感染者は累計3万7643人。入院者数は141人、重症者は県基準で7人、国基準の該当者はなく、肺炎患者は15人。病床使用率は23・0%、ホテル療養を含む待機者は1165人。