日中友好の発展を 国交正常化50周年で顕彰
和歌山県日中友好協会(中拓哉会長)は1日、和歌山市紀三井寺境内で日中友好記念碑の顕彰式典を行った。ことしは日中国交正常化50周年を迎えた記念の年で、薛剣駐大阪中国総領事や集まった会員ら約20人は、両国の友好関係がさらに発展していくことを願った。
1978年の日中平和友好条約締結を記念し、翌79年、両国友好に尽力した廖承志・中日友好協会初代会長から「中日友好千年萬年」と揮毫(きごう)した書が県日中友好協会に贈られた。これを後世に残そうと県協会は寄付を募り、唐の時代に中国から日本に渡った為光上人が開いた紀三井寺の境内に記念碑を建立。以降、毎年式典を行っている。
式典では、中会長が「先輩方が『民をもって官を促す』の精神でやってきた。その苦労に私たちも負けず次の50年に向け、頑張ってまいりたい」と話し、薛総領事は「両国の先輩たちの中日友好への強い意志を受け継ぎ、碑に書いてあるように『千年萬年』とつなげていかなければいけない」と力を込めた。
参列者は一人ひとり記念碑に拝礼し、記念撮影した。
ことし4月には、薛総領事や中会長らが境内仏殿脇に、中国では「高貴な松」とされる白皮松1本を植樹。植樹した苗は、79年に廖中日友好協会初代会長らが来日した際にもたらした種子の孫にあたる。
式典後、参列者は白皮松の生育状況を見学し、しっかりと根付いていることを確認。
薛総領事は「50年後には大木になっているのでは」と笑顔で話し、次の100周年に向けて期待を寄せた。