鉄道の魅力を紹介 和大図書館で企画展
和歌山大学(和歌山市栄谷)の図書館展示室で、2022年度の後期「博物館実習Ⅰ」を受講する3回生18人による企画展「和歌山鉄道発見伝―鉄道開業150周年記念―」が開かれている。2月1日まで。
同大学では学芸員の資格取得授業として、例年さまざまなテーマについて調査、展示している。今回は、日本の鉄道が開業してから昨年で150年の節目を迎えたことに加え、「通学で鉄道に頼ることが多くなり、鉄道の魅力に気付いた」との学生らの思いから、テーマを「鉄道」に決定。県内を走る歴史ある鉄道を学生目線で紹介している。
同授業を担当する橋本唯子准教授も「かなりの力作」と太鼓判を押す同展では、県内の鉄道の過去・現在・未来が約15枚のパネルにまとめられており、県民にもあまり知られていないような和歌山駅の歴史なども紹介。
まちづくりの一環として〝地域の顔〟となる駅舎が誕生したことや、多種多様なコンセプトで乗客を楽しませる特急列車なども取り上げられており、利用客の減少や累積赤字などの問題を抱えながら、さまざまな魅力ある取り組みをしていることを伝えている。
また、同大の学生が「きのくに線を活用して和歌山を活性化させること」を目的に活動する、同大きのくに線活性化プロジェクト(きの活)が県内各地で撮影した鉄道の写真や、各鉄道会社のオリジナルグッズの展示もあり、見どころ満載。
パネルやパンフレットの企画から、デザイン、作成、展示まで全てを学生が行い、昨年10月から準備を進めてきたという。
受講生の一人、梅景淳(ばい・けいじゅ)さん(21)は「インターネットにも載っていない情報もあって情報を集めるのが大変だったので、完成した展示を見て、『やってきたんだ』と実感している」と笑顔。
「普段電車に乗っている人も、展示を通してこれまで意識していなかった鉄道の方々の取り組みが知れると思うので、鉄道の魅力に気付いて普段の印象を変えてもらえれば」と期待を込める。
開館時間は午前9時~午後4時半。期間中の水曜午後4時半~6時と、木曜午後1時10分~4時20分の間に来館すると、学生らによる展示説明が受けられる。土日祝日は休館。
問い合わせは教養の森センター(℡073・457・7977)。