電車マナー向上を 県警と中学生ら啓発

電車や駅の利用マナー向上を呼びかける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」の初日となった17日、和歌山市のJR和歌山駅前で、中学生らが啓発活動を行った。

同キャンペーンは県警少年課と少年補導員連絡協議会が2003年に始めた県警独自の取り組み。歩きスマホや電車内での通話、ごみのポイ捨てなどあらゆるマナー違反の改善を目的に毎年春ごろに行われているが、ことしはコロナ禍で4年ぶりの実施となった。

当時、高校生を中心に電車内や駅構内などの公共の場で地面(地べた)に座り、大声でしゃべったり、ごみを捨てたりするなどの迷惑行為が横行。「ジベタリアン」と呼ばれるなど社会問題となっていたことから、少年のマナー向上を目的として始まった。

この日は、日進中学校、東和中学校、城東中学校の生徒や教員、少年補導員ら約50人が参加。生徒らは「子どもが見ているあなたのマナー」などと書かれたプラカードを手に、「マナーアップにご協力お願いします」などと元気に呼びかけ、駅の利用者や通行人らにポケットティッシュ500個やクリアファイルなどの啓発グッズを手渡した。

東和中学校の中藤心結(ここゆ)さん(14)は、歩きスマホをよく見かけて「危ないな」と思うことがあるといい、「みんながマナーを持って気持ちよく過ごせるようにしたい」と話していた。

28日までの期間中、県警各署が県内のJR西日本と南海電鉄の計19駅で啓発活動を実施予定。

啓発グッズを配布する生徒たち

啓発グッズを配布する生徒たち