薬物の乱用防止 医大ラグビー部ら街頭啓発
和歌山県や関係機関は25日、和歌山市のJR和歌山駅周辺などで、薬物乱用の危険性などを訴える「ダメ。ゼッタイ。」普及運動の街頭啓発を実施。駅の利用客らへ、大麻や覚醒剤などの薬物に手を出さないよう呼びかけた。
この日は、若年層に広がる薬物乱用を防ごうと、若者が青少年を中心に広く呼びかける「ヤング街頭キャンぺーン」が行われ、県立医科大学ラグビー部やガールスカウト日本連盟県連盟の小中学生を含めた約90人が参加。「NO!DRUG!」と書かれたポケットティッシュやばんそうこう、うちわ約3000個ずつを、「みんなで薬物乱用をなくしましょう」などと声をかけながら配った。
同大学ラグビー部キャプテンの3回生、中富龍哉さん(23)は「薬物は軽い気持ちで始める人が多いと聞くけれど、その恐ろしさを知り、薬物はダメだという強い信念を持つことが大事。啓発を通じて、手を出してしまう人が一人でも少なくなれば」と話していた。
薬物の中でも、大麻による検挙者が増加。2022年の国内の大麻事犯の検挙者数は5342人で、過去最多を記録した前年に次ぐ高い水準。特に20代が過半数を占めるなど、若年層を中心とした大麻の乱用拡大が深刻という。
県薬務課によると、県内の22年の薬物の検挙者は174人で、前年から6人増加。大麻の検挙者は80人で、前年から14人増えている。
同運動は7月19日まで行われ、県内各地でさまざまなキャンぺーンが実施される。