業界の発展を願って 橘本神社で「みかん祭」

ミカンと菓子の神様「田道間守命(たぢまもりのみこと)」をまつる橘本神社(和歌山県海南市下津町橘本、前山和範宮司)で8日、秋の大祭「みかん祭」が行われ、ミカン産業の発展などを祈った。4年ぶりに子ども神輿(みこし)や餅投げも行われ、秋の例祭を祈願した。

同市下津町橘本は約2000年前にミカンの原種である「橘」が日本で初めて植えられた場所で、「みかん発祥の地」であるといわれている。

式典には関係者ら約50人が参列。地元農家が初めて収穫した早生ミカンが奉納され、和歌山市の洋菓子店サブールはミカンの形をした「特大みかんケーキ」、同市の総本家駿河屋善右衛門は「特大みかん饅頭」(ともに直径約40㌢)を神前に供えた。

前山宮司がミカン業界の振興、発展を祈り祝詞を奏上、参列者は玉串をささげた。前山宮司は「4年ぶりに子ども神輿が町を歩き、感極まるものがあった。田道間守公も喜んでいる。今後も変わることなくお祭りを続けていきたい」とあいさつ。

JAながみねの下津柑橘部会、中山貴司副会長は「和歌山は裏作だが量も平年並みで糖度は高い。おいしいミカンを期待してください」と話した。

ミカン産業の発展を祈念した

ミカン産業の発展を祈念した