熊野古道かたりつぐ者 大上さん写真展

和歌山県海南市の写真家、大上敬史さん(65)の写真展「熊野古道 かたりつぐ者」が27日から5月12日まで、田辺市本宮町本宮の世界遺産熊野本宮館展示ロビーで開かれる。熊野古道の世界遺産登録20周年を記念。2004年の登録以降、地域住民や語り部、行政はどのように熊野古道の魅力を伝えようとしたのか、大上さんが見た「語り継ぐ者たち」のドラマを伝える。

熊野古道の魅力を国内外の人に再認識してもらい、今後の熊野詣での高揚につなげようと開く。

大上さんは地方公務員のかたわら、1981年から40年にわたって熊野古道をテーマに撮影。世界遺産に登録するプロジェクトにも関わってきた。2015年に公務員を退職し、『熊野を駆ける 熊野古道伝説紀行』を出版するなど、熊野古道先達の一人として活動している。

展示するのは、1984年(昭和59)ごろの熊野古道20点(A4サイズ、モノクロ)▽熊野古道を世界遺産に登録するための活動をする若者を取材した20点(A4)▽大阪府下の語り部、県下の語り部を紹介する20点(A4)▽熊野古道の風景20点(A3)――など。

熊野古道「とがの木茶屋」で長年女将として活躍し、亡くなるまで熊野古道を愛し続けた玉置こまゑさんの写真も並ぶ。

その他、「世界遺産登録までの道のり」と題し、A2サイズのパネル20点を展示する。

27日午後1時ごろから、大上さんによるトークショーも開催。入場無料。午前9時から午後5時まで。問い合わせは大上さん(℡073・482・7389)。

「熊野古道 とがの木茶屋」(大上さん提供)

「熊野古道 とがの木茶屋」(大上さん提供)