30回の節目に大熱戦 わんぱく相撲に223人
小学生力士がぶつかり合う「第30回わんぱく相撲和歌山場所」は2日、和歌山市有田屋町の県営相撲競技場であり、紀北地域の223人が元気いっぱいの取組で会場を沸かせた。注目の男子6年生クラスの決勝では高松小の大西春麻さん(12)が引き落としで制して横綱の称号を手にした。
相撲を通して礼儀や礼節を身に付け、人を思いやる心などを育んでもらおうと、一般社団法人和歌山青年会議所(井川惇理事長)が主催。30回の節目を迎える今回は、和歌山市、岩出市、紀の川市、海南市、紀美野町、橋本市、伊都郡の小学1~6年生が学年男女別のトーナメント形式で戦った。
取組では、押し出し、寄り切り、引き落とし、上手投げ、下手投げなど、さまざまな決まり手で勝負がついた。勝って笑顔をみせたり、負けた悔しさに涙を流したりする子もいて、会場からは「頑張れ」「投げろ」「押し出せ」などの声援や拍手も多く上がった。
大西さん、男子5年生クラスで優勝した山田悠舜さん(和歌浦小)、同4年生クラスを制した山本都聖(とあ)さん(松江小)は22日、同競技場で行われる県大会に出場する。県大会での各学年の優勝、準優勝者は8月4日、東京の両国国技館での全国大会に挑む。
3年生からレスリングとドッジボールに取り組んでいる大西さんは初出場で横綱に輝き、「うまく引き落として勝つことができた。めっちゃうれしい。県大会も勝って全国1位を目標に頑張る」と意気込んでいた。
女子6年生クラスの決勝では、太田小の森陽友南(ひゆな)さん(11)が下手投げで優勝を決めた。1年生から柔道に励む森さんは4年生以降3回目の出場で初の横綱となり、「絶対に勝とうと思っていた。柔道の練習が生きた。初めて横綱になれてうれしい」と笑顔だった。
団体戦もあり、3人以上が出場している学校が個人戦の総合成績で対戦。和歌浦小が優勝、松江小が準優勝だった。
井川理事長(39)は「子どもが真剣に取り組んで一喜一憂する姿にぐっときた」とし、30回の節目を迎えたことについては「毎年積み重ねてきた。これからも続けていきたい」と話した。
各クラスの優勝者(横綱)と、1年生から6年生までの間、開かれた全大会に出場した皆勤賞の受賞者は次の皆さん。
【横綱】〈女子〉1年=中野雅(池田小)▽2年=岡実織(野崎西小)▽3年=塩﨑六花(八幡台小)▽4年=半浴優花(中央小)▽5年=榎彩桜(中之島小)▽6年=森陽友南(太田)
〈男子〉1年=國友瑛太(直川小)▽2年=平田豊侍(小倉小)▽3年=杉友龍輝(応其小)▽4年=山本都聖(松江小)▽5年=山田悠舜(和歌浦小)▽6年=大西春麻(高松小)
【皆勤賞】〈女子〉北村結夢(和歌浦小)、稲野莉朱(同)〈男子〉東桐吏(岩出小)、坂下怜聖(木本小)、松本大生(中之島小)